オリオン1号投資事業有限責任組合(以下「当組合」といいます)は、令和2年11月20日に開催予定であったクレアホールディングス株式会社の臨時株主総会に関し、12月8日東京地方裁判所から総会検査役報告書の写しの交付を受けましたので、その内容に基づき株主の皆様に以下の通りご報告致します。
1 集計結果
総会検査役報告書により、会社側の集計によっても、全ての株主側提案が賛成多数、全ての会社側提案が反対多数であったことが判明致しました。
2 集計結果の詳細
各議案に関する議決権の行使状況の結果は以下の通りとなります。
ただし、以下の結果は会社側の集計結果に基づくものであり、その集計方法は後述のとおり株主側提案への賛成を低く算出するための恣意的なものです。私たちの集計結果は11月20日に開示した通りです。この点については、後記3「会社側の集計方法の誤り」をご参照ください。
議案名 |
賛成 |
反対 |
合計 |
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第1号議案 (会社提案) |
候補者番号1 (松田学) |
68万5406個 |
82万0357個 |
150万5763個 |
候補者番号2 (沼井英明) |
68万5424個 |
82万0339個 |
150万5763個 |
議案名 |
賛成 |
反対 |
合計 |
第2号議案(株主提案)※ |
82万1386個 |
68万5956個 |
150万7342個 |
※定款一部変更(中小企業ホールディングスへの商号変更)の件となります
議案名 |
賛成 |
反対 |
合計 |
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第3号議案(株主提案) |
候補者番号3 (岡本武之) |
82万6978個 |
67万9503個 |
150万6481個 |
候補者番号4 (前田修) |
82万7155個 |
67万9326個 |
150万6481個 |
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候補者番号5 (齋藤雅彦) |
82万7058個 |
67万9423個 |
150万6481個 |
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候補者番号6 (風間強司) |
82万6798個 |
67万9683個 |
150万6481個 |
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候補者番号7 (木村学) |
82万6358個 |
68万0123個 |
150万6481個 |
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候補者番号8 (星野和也) |
82万6903個 |
67万9578個 |
150万6481個 |
3 会社側の集計方法の誤り
上記のように、会社側の集計方法によっても、全ての株主側提案が賛成多数、全ての会社側が反対多数であったこと判明しましたが、会社側の集計においては以下のような恣意的な扱いがなされております。
(1)委任状・議決権行使書の有効性の判断についての恣意的な取り扱い
■ 証券代行担当者は、総会検査役補助者に対して、株主側委任状が欠けており、会社側委任状が、会社ではなく、株主側に対して提出されているものについては、当該会社側委任状の記入の有無・内容を問わず、一律、有効性の判定を保留にしていると説明したとのことです。
会社の書式によっても、株主様が当組合に議決権行使を委任する意思が明らかになっている以上、有効として扱わなければなりません。
■ 証券代行担当者は、総会検査役補助者に対して、本人確認書類としての議決権行使書が欠けているものについては、無効として取り扱っていると説明し、このうち、会社側委任状が入っているものについては、会社側委任状は本人確認書類として認められず、無効の判定をしたと説明したとのことです。
会社側委任状は、議決権行使書と併せて株主名簿に記載された株主様の住所宛てに会社側により発送されている以上、議決権行使書と同様に本人確認書類として有効として扱わなければなりません。
■ 証券代行担当者は、総会検査役補助者に対して、議決権行使書のみが会社ではなく株主側に提出されたものについては、有効性の判定は保留にしていると説明したとのことです。
当組合宛てに送付頂いた議決権行使書であっても、当組合を経由して、議決権行使書の行使期限前に会社に到達しており、その有効性に疑義はなく、有効として扱わなければなりません。
■ 証券代行担当者は、総会検査役補助者に対して、この他、(a)法人株主のうち、株主側委任状に法人名のみが記載されており、代表者の記載がないもの、(b)法人株主のうち、株主側委任状に代表者の氏名のみが記載されており、法人名の記載がないもの、(c)株主側委任状1通に3名分の株主名が記入され、押印されているものについては、各株主について議決権行使書が添付されているものの、有効性の判定は保留にしていると説明したとのことです。
これらについても各委任状の記載を合理的に解釈すれば、各株主様が当組合に対して議決権行使を委任している旨は明らかであって有効として扱わなければなりません。
(2委任状が有効であると会社も判断しているにも関わらず、その議決権約22万個が反映されていないこと
証券代行担当者は、総会検査役補助者に対して、約22万個の議決権に関する株主側委任状は一応有効と判定しているものの、会社からの連絡に基づき、前記暫定集計結果への反映をいったん保留にしていると説明した旨も報告されています。
会社がどのような連絡を行ったかについては明らかにされておりませんが、株主側委任状が有効と認めているにもかかわらず、約22万個もの議決権の行使結果が反映されていないということは、会社側によって、極めて恣意的な取り扱いがなされていることの証左です。
このような恣意的な扱いがなされなければ、総会当日行使予定であったオリオン1号投資事業有限責任組合分を含む約25万個の議決権を加算すると、行使された議決権の3分の2を超える議決権を有する株主様のご賛同を得ていたことになります。
また、報告書により集計は11月19日午後9時ごろには完了していたことも明らかになりました。これは会社側がどんなに恣意的な集計方法を用いてもなお議決権の過半数を株主側に取られていることを確認した後に翌日の株主総会の中止を発表したことを裏付けるものであり、私どもの主張が正しいことが証明されたことになります。
4 今後の方針
総会検査役の報告書により、会社側の恣意的な取り扱いにも関わらず、当組合による提案は、株主の皆様からの圧倒的な支持を受けていたことが判明致しました。会社は、このような集計結果を受けて、予定されていた臨時株主総会を違法に中止したものであり、当組合は報告書の結果を踏まえ、新たな臨時株主総会の招集、取締役らの責任追及、代表取締役への損害賠償請求等の手続を進めて参ります。
オリオン1号投資事業有限責任組合
無限責任組合員
セノーテキャピタル株式会社
代表取締役 岡本武之